2013年9月30日月曜日

地域探訪シリーズ(第12回)

今回紹介する地域は石山地区です。佐分利小学校からは、約1.7km上流に位置し、世帯数59戸と大きな集落です。この地区からは8名の児童が佐分利小学校に通っています。石山地区は、県道1号線(佐分利街道)と県道16号線(坂本高浜線)が交差する位置にあり、また近くに舞鶴若狭自動車道が通るなど、この地区の交通の要所となっています。
交通の要所であることは、過去も同じだったようで、16世紀には、この地を治めていた武藤氏が丘陵突端に石山城を築き、佐分利郷を支配していたようです。交通の要所だけではなく、政治経済の中心でもあり、この地区には現代でも郵便局、駐在所、診療所などが集まっています。また、西方禅寺、浄土寺など立派なお寺もあり、佐分利郷の中心地として繁栄していた歴史が伝わってきます。
集落の県道16号線の脇に、小さな神社がありました。近くには、忠魂碑もありましたが、他の地区とは違い、鳥居がなく神社名までは確認できませんでした。集落の中心からは、県道16号線で分断された位置にあり、時代の流れを感じます。
高速道路で石山城跡の一部が削り取られたり、写真のように名田庄に向かう県道16号線が、急勾配により大型車が通行できないことを解消するために作られたループ橋が見られるなど、伝統と開発との間で変化し続ける地区の歴史が見えます。この石山地区が今後どのように発展していくのか、地区の子どもたちに委ねられているように思いました。